はじめに
今回、番外編の記事を書いた理由は、以下の問題点2つ・疑問点2つに答えるためです。
<問題点1>
日本製ジブリ作品は
英語音声と英語字幕が一致しない
本サイトでは、精聴のオススメ素材でジブリ作品の字幕リーディングをオススメしていますが、日本製ジブリ作品は英語音声と英語字幕が一致しないという問題があります。どうやら、アメリカ公開版の英語音声をそのまま字幕にすると、文字が多すぎて読むのが困難だからという理由らしいです。
【参考HP】
この問題は、字幕リーディング法を推奨している「アホみたいに楽しく★100%英会話を身につける方法」さんをはじめ、他のHPでも取り上げられているのでご参考下さい。
【補足】
アメリカのドラマ・映画(フルハウス、フレンズ、タイタニックなど)については、音声と字幕は一致しています。厳密には少し異なっていたり、長い台詞が省略されていたりしますが、字幕リーディングを行う上で問題ないレベルだと思います。
問題点1の解決策
アメリカ製ジブリ作品を購入する。
アメリカ製ジブリであれば、音声と字幕は一致しているそうです。ただし、今度はリージョンコードという別問題が発生します・・・
→ 問題点2につづく
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<問題点2>
アメリカ製ジブリ作品を購入すれば問題1を解決できる。しかし、今度はリージョンコードの問題がでてくる。
さてタイトルの通り、アメリカ製ジブリ作品を購入する場合、今度はリージョンコードの問題がでてきます。解決方法を、「ブルーレイで見たい場合」と「DVDで見たい場合」に分けました (*DVD、ブルーレイの違いや、リージョンコードの詳細は後述)。
ブルーレイで見たい場合
アメリカも日本も同じリージョンコードなので問題なしです。ただし当然ですが、再生するためにはブルーレイ プレイヤが必要になります。DVD プレイヤでは再生できません。(*アメリカ以外の国の場合はご注意下さい。)
DVDで見たい場合
リージョンコードは、アメリカ(コード1)と日本(コード2)と異なるため、注意が必要です。
解決策は以下の2つです。
(1) リージョンコード1専用の再生機器を用意する
日本製再生機器の場合、購入当初はコード2が設定されていますが、数回までなら変更可能です。よって、再生機器を2台用意し、1台をアメリカ用(コード1)、もう1台を日本用(コード2)に設定すればOKです。
ちなみに私の場合はこのパターンで、テレビをコード2に、ノートPCをコード1に設定しています。ノートPCをHDMIコネクタでテレビとつなげば、テレビの大画面で鑑賞することも可能です。
(2) リージョンフリーの再生機器を用意する
以下のようなリージョンフリーDVD プレイヤなら、どの国のDVDでも再生できます。
・プロテック BEX リージョンフリー CPRM対応 DVDプレーヤー
・ONEST 9インチポータブル リージョンフリー 地デジフルセグ&ワンセグテレビ&DVDプレーヤー
問題点2の解決策
– アメリカ製ジブリ作品(ブルーレイ)を購入する
または、
– アメリカ製ジブリ作品(DVD)を購入し、かつリージョンコード1専用の再生機器を用意する
または、
– アメリカ製ジブリ作品(DVD)を購入し、かつリージョンフリーの再生機器を用意する
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<疑問点1>
購入できる映像作品はほとんどDVDかブルーレイであるが、そもそもDVDとブルーレイの違いは何か?またリージョンコードとは?
DVDとブルーレイの違い
まずはDVDとブルーレイの違いについてです。常識かも知れませんが、詳しくなかったので調べて表にしてみました。
表1:DVDとブルーレイの違い
項目 | DVD | ブルーレイ |
概要 | ・1996年から発売開始 ・第2世代光ディスク |
・2003年から発売開始 ・第3世代光ディスク |
画質 | 720×480p (35万画素) | 1920×1080p (207万画素) |
容量 | ・1層 4.7Gb ・2層 8.5Gb | ・1層 25Gb ・2層 50Gb |
再生機器の価格 | 3,000円〜6,000円 | 10,000円〜20,000円 (高いモデルは10万、20万も) |
再生機器の互換性 | ・ブルーレイ プレイヤでも再生可能 | ・DVD プレイヤでは再生不可 |
再生機器の普及率 | 60%くらい (2015年) | 40%くらい (2015年) |
ということらしいです。
言葉でまとめると、
・ブルーレイの方が、DVDよりもデータ容量が5倍大きく、画質がキレイ (*ちなみに、地デジの画質は1440x1080pなので、画質順で並べると「DVD<地デジ<ブルーレイ」)
・DVD プレイヤの方がブルーレイ プレイヤよりも安い
・上位規格であるブルーレイ プレイヤはDVDも再生できるが、DVD プレイヤでブルーレイは再生できない
・DVD プレイヤの方がブルーレイ プレイヤよりも普及している (2015年時点)
です。
いまだにDVDが生き残っているのはなぜか?
ブルーレイはDVDの上位規格な訳ですが、この規格が登場して10年以上経つのに、いまだに普及率がDVDに負けているのはなぜなのでしょう?かつてDVDが登場した際には、下位規格のVHSビデオは急速に姿を消しました。iPodなどのmp3プレイヤが登場した際も、MDが姿を消しました。下位規格は消える運命にあるのです。
この回答として、ネット上で多かった意見は、
・ブルーレイの最大の魅力「高画質」を実感するためには、40インチ以上のディスプレイが必要なため
・「高画質」はそれほど求められておらず、DVDで十分だったため
というのがありました。おそらくこのあたりが大きな理由でしょう。わざわざ高価なブルーレイを導入してまで高画質を求めている人は多くないのでしょう。
リージョンコードについて
続いて大事なポイント「リ—ジョンコード」です。
リージョンコードとは、DVD・ブルーレイなどの映像ソフトごとに設定されているコード(番号・記号)で、これによって利用可能な地域が指定されます。再生機器側にもコードが設定されており、ソフトと再生機器のコードが一致して始めて再生可能な仕組みになっています。
例えば、日本製のDVD再生機器(コード2)を持っている場合、日本製DVD (コード2)は再生可能ですが、アメリカ製DVD (コード1)は再生不可です。このコードがあることで、地域ごとに内容・発売日・価格を調整できるらしいです。
また、一般的な再生機器(DVD プレイヤ、ブルーレイ プレイヤ、PCなど)は、4〜5回リージョンコードを変更することが可能です。リージョンコードの異なるDVDまたはブルーレイを機器に挿入すると「プレイヤとリージョンコードが違います。リージョンコードの変更を行いますか?」と聞いてきます。ここで変更すれば、晴れて再生できます。
ただし、「コードの変更回数は4〜5回まで」という制限があります。例えば、アメリカ製DVDと日本製DVDを持っていて、リージョンコードを変更しながら交互に見ていると、4〜5回目で変更不能になり、それ以降はどちらか片方のDVDしか再生できません。
以下に、DVDとブルーレイのリージョンコードをまとめました。
表2:DVDのリージョンコード
コード番号 | 利用可能な地域 |
0 | ALL (世界中で利用可能) |
1 | アメリカ、カナダ |
2 | 日本、中東諸国、ヨーロッパなど |
3 | 東南アジア、香港、マカオ、韓国、台湾など |
4 | オーストラリア、メキシコ、中南米など |
5 | ロシア、アフリカ、インド、モンゴル、北朝鮮など |
6 | 中国 |
7 | 予備 |
8 | 航空機および旅客船などの国際領域での利用など |
表3:ブルーレイのリージョンコード
コード番号 | 利用可能な地域 |
フリー | ALL (世界中で利用可能) |
A | アメリカ、東南アジア、日本、朝鮮半島、台湾 |
B | ヨーロッパ、中近東、アフリカ、オセアニア |
C | 中央・南アジア、中国大陸、ロシア、モンゴル |
以上より、DVDのリージョンコードはアメリカと日本で異なるため注意が必要です。一方、ブルーレイのリージョンコードはアメリカと日本で同じなので、気にしなくてOKです。(*他国に関しては、上記表でそれぞれご確認下さい。)
<疑問点2>
同じ内容にも関わらずブルーレイにDVDを抱き合わせて販売しているケースが意外に多い。この理由は?また、「DVD」「ブルーレイ」「ブルーレイ + DVD抱き合わせ」のどれを購入すべきか?
「ブルーレイ + DVD抱き合わせ」が販売されている理由は?
ネットサーフィン調べでは、
・抱き合わせにすることでブルーレイの普及率を高めようとしている
・自宅の大画面テレビではブルーレイ、車やポータブルプレイヤではDVDと使い分けたい人がいる鑑賞したい人がいる
という意見が多数ありました。
ブルーレイ開発企業としては、普及率を高めようと必死なのです。私の個人的予想では、「今後ブルーレイ普及率が緩やかに高まっていき、いずれDVDと置き換わる」です。といっても、DVDの歴史は長く、今現在のシェアは勝っているので、姿を消すのはまだ先の話でしょう。
「DVD」「ブルーレイ」「ブルーレイ + DVD抱き合わせ」のどれを購入すべきか?
以上の情報から、
・「ブルーレイ プレイヤを持っていない」「画質は気にしない」「違いが分かる程大きなディスプレイを持っていない」「できるだけ安い方が良い」という方 → DVD
・「多少お金がかかっても高画質で鑑賞したい」という方 → ブルーレイ
・「自宅用と外出用で使い分けたい」という方 → 「ブルーレイ + DVD抱き合わせ」
という感じで選べばOKだと思います。他にご意見のある方、コメントお待ちしております。
<まとめ>
・日本製ジブリ作品は英語音声と英語字幕が一致しないので、アメリカ製ジブリ作品を購入する必要がある。
・アメリカ製ジブリ作品(DVD)を購入する際は、リージョンコードに注意する必要がある(ブルーレイの場合は気にしなくて良い)。
・DVDが廃れるのはまだ先の話
・「DVD」「ブルーレイ」「ブルーレイ + DVD抱き合わせ」のどれを選ぶか迷ったら、以下を考慮して選べばOK
– 現在持っている再生機器はブルーレイ対応か
– 高画質を求めるか
– 予算はどれくらいか
– 自宅用/外出用で使い分けたいか
【最後に】
本ページの情報、および本サイトでご紹介しているAmazon商品に関して、綿密に調べて細心の注意を払っております。しかし、間違っている可能性はゼロではありませんし、今後状況が変わる可能性もあります。ご購入は自己責任でお願い致します。
また、もし本サイトに間違いがありましたら、ご一報頂けますと幸いです(お問い合わせ)。どうぞよろしくお願い致します。
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